お酒と料理の良い関係【2】「マズイお酒の美味しい飲み方」編

更新が遅くなってしまってごめんなさい!言い訳はしません。
さて、前回「美味しいお酒のマズイ飲み方」についてお話をしましたが、今回は「マズイお酒の美味しい飲み方」についてお話しようと思います。
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日本酒を飲んでいて、
「このお酒、あんまりおいしくないな」
「私好みの日本酒じゃないみたい」
と感じたことはありませんか?
自分が「マズイ」と感じるお酒がおいしくなる魔法のような方法があるとしたら……。
ちょっと、試してみたくなりますよね。
漫画の中で、わたしは師匠から「老ね香(ひねか)」のする、劣化したお酒を飲まされました。
日本酒にあまり注意を払っていないチェーン居酒屋などに行くと、このイヤ〜な香りがするお酒に出会うことができます(出会いたくないものですが…)。
このお酒に、師匠はどんな魔法をかけてくれたのでしょうか。
その魔法のために必要なアイテムは……コレだ!

カンタン燗付け器〜〜〜
(某ロボット風に)
こちらの燗付け器、深さのある器にポットのお湯を張り、その中に日本酒を入れたコップを置くというもの。
これですぐにぬる燗ができあがります!ぜひ試してみてください。
そう!つまり、師匠はこのお酒の温度を変えたのです。
これによって嫌な香りが消え、味わい深いお酒に変身。
しかし、師匠はさらにもう一つ魔法をかけてくれました。
そのアイテムは………
豆腐よう!!!
(すみません、写真を撮影し忘れました)
温度を変えるのにプラスして、お酒と相性の良い食べ物を合わせる。
これが、「マズイ」と思ったお酒をおいしくする方法なのです。
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ところがここで、ひとつの疑問が浮かびます。
「お酒と相性の良い食べ物って、どうやって調べればいいの?」
よく雑誌などで、「このおつまみは、コクのある生酛にぴったり」などという表現を目にしますが、ここで注意しなければならないことがあります。
日本酒はその作り方によって、さまざまな種類に分かれます。
「純米」「吟醸」「純米大吟醸」「生酛」「山廃」……
しかし、これらの名前はひとつの目安でしかありません。
たとえ同じ「生酛」でも、お酒によってその味わいは全く異なるのです。
じゃあなおさらどうやって調べればいいんだよ!!!とモヤモヤさせてしまったらごめんなさい。
しかし、既に予想されているかもしれないのですが、結局は一つひとつのお酒と律儀に向き合っていくしかないのです。
だって、この世には数えきれないほどの日本酒があって、そのどれもが全く違う個性を持っているんですから。
ただし、一つひとつのお酒との相性の良い料理を簡単に調べる方法はあります。
用意しなければならないアイテムは、ズバリ調味料。
塩・砂糖・酢・ゴマ油・醤油・味噌あたりを用意し、それぞれをスプーンなどで手にとり、少しだけぺろっとなめてから、お酒を口に含む。
塩をなめたときにおいしくなかったお酒がゴマ油をなめるとおいしいと感じられる場合、そのお酒はごま油を使った料理や揚げ物との相性が良い…ということになります。
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ちなみに、漫画のひとコマ目で登場した真っ黒の日本酒はこちら。

す、すごい色…。
80年代前半につくられた日本酒の貴醸酒です。
ほかにも、わたしが生まれた年につくられた熟成酒がありました。

こうして見ると、日本酒が劣化するなんてことはあり得ないんじゃないかと思わせてくれますね。
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お酒をおいしく飲むには、
①飲用温度
②料理との相性
を考えることが不可欠。
ファーストアタックだけでお酒の印象を決めてしまうのではなく、“お酒とじっくり付き合ってみる”こと。
一つひとつのお酒と向き合うのは煩わしく感じられるかもしれませんが、その手間も楽しみのひとつ。
おいしいお酒に出会うための、ちょっと面倒で、たまらなく魅力的な魔法に、ぜひチャレンジしてみてください。
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