利酒ライターの肝機能向上トレーニング

お酒を中心に世界が回っています(※二日酔いでなく)。

2015年11月の記事

あなたはなぜ日本酒を飲むとつぶれるのか

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女性向け情報メディア「オモタノ」の連載にて、「悪酔いしたことがある人必見! 日本酒でつぶれないために知っておきたい3つのこと」という記事を書かせていただきました。
こちらでもご案内したアンケートをもとに記事を作成しています。
ご協力くださった方は、ほんとうにありがとうございましたm(__)m
※アンケートは引き続き回答を受け付けておりますので、よろしくお願いします!

今回の記事では、「日本酒を飲むとつぶれてしまう、という人が多いのはなぜ?」という話をしています。
アンケートの結果、なんと回答者の70%もの人が日本酒を飲んで気分が悪くなったことがあるということがわかりました。
やばい! これは、日本酒イコール悪酔いするお酒と思われてしまっても仕方ないかも……
でも、そんなはずはありません!
詳しくは、記事で解説しているのでご覧くださいね〜。



そして今回は、上記の記事からさらにレベルアップして、「日本酒を飲むと悪酔いしてしまうワケ」についてお話したいと思います。

まず、酔っぱらう、とはどういうことなのか。
それは、肝臓の分解が追いつかない、ということです。

飲み過ぎると、酔っぱらいますよね。
それは、肝臓が分解しきれないほどのアルコールを摂取してしまっている、ということです。

でもそう聞くと、日本酒で悪酔いしたことがある人は、

「そんなに飲んでないのに酔っぱらうことがあるんだけど……」

と反論したくなるのではないでしょうか。

アルコールの量がそこまで多くなくても、酔っぱらってしまうのはなぜか。
それは、日本酒に、あえてこの言い方をしますが、「不純物」が多いからなんです。
(誤解はあとで解きますので、ちゃんと最後まで読んでくださいね!)

こう聞くと、

「えー、でも私が飲んでいるのは純米酒で、醸造アルコールは含まれていないから、不純なんかじゃないはずだけどな〜」

なんて、反論したくなる人もいるかもしれません。
でも、ここで言う「不純物」とは、醸造アルコールや添加物のことを指しているわけではありません。
(ちなみに、醸造アルコールは悪者じゃありません! よろしくない醸造アルコール入りのお酒はたしかに存在しますが、よいものもたくさんあります)
ここで言う「不純物」とは、日本酒の味わいを生み出すのにとても大切な成分のことなのです。



よく、「日本酒は酔うけど、焼酎は酔わない」という人がいます。
焼酎は蒸留酒といって、一度加熱して気体になったアルコールを集める「蒸留」という方法を使ったお酒です。
焼酎は蒸留のときに、不純物の多くが取り除かれるため、シンプルな味わいになります。
そして、蒸留をしない日本酒やワインは、不純物=味わいを生み出す成分がたくさん残っているので、旨みたっぷりの豊かな味わいになります。

肝臓は、味を構成する成分が多ければ多いほど、分解するのが大変になるのです。
これが、「焼酎よりも日本酒のほうが酔ってしまう」という理由のひとつですね。



ここまで聞いて、こう思った人もいるのではないでしょうか。

「同じ銘柄の日本酒を飲んだのに、酔うときと酔わないときがあるんだけど。お店の保存状態も影響するんじゃない?」

結論から言うと、日本酒に限らず、この世にはよいアルコール(酔いにくいアルコール)と悪いアルコール(酔いやすいアルコール)があります。
そしてよいアルコールか、悪いアルコールかは、水とアルコールの仲のよさによって決まるのです。

ここで冒頭の漫画に戻りましょう。
簡単に言うと、水とアルコールが仲良しな(分子の距離が近い)お酒は酔いにくい。
師匠から聞いた話ですが、水とアルコールが仲良しなお酒は、酔い心地がよく、酔い覚めも早いというマウス実験の結果もあるんだそうです(すごい!)。
反対に、あまり仲良くない(分子の距離が離れている)お酒は酔いやすいということ。

では、どうやったら仲良くなるのか?
それは人間と同じです。
時間と刺激を与えればよいのです。

長いあいだ一緒にいると、水とアルコールはどんどん距離を縮めていきます。
また、刺激=振動を与えることでも混じりやすくなります。
かつて、「船で運んだ酒はうまい」と言われたのは、生産地の地の利にかぎらず、そうした理由もあるのだとか……。

ただし、お酒も人間と同じで、打たれ強い人と打たれ弱い人がいます。
基本的にはデリケートな日本酒。
でも、その中で打たれ強いお酒は、少し時間を置いたり、刺激を与えたりすることでよりよいお酒になってゆくのです。
がむしゃらに育てればよい、というものではないので難しいところですが、そのギリギリの線を見極めるのが楽しいんですよね。

ただし、これらはあくまで物理的な変化の話であり、“味”の変化はまた別であることを頭の片隅に留めておきましょう。



そういえば、師匠のお店から送ってもらったお酒を飲んだ人は不思議なことに、口をそろえて「次の日に全然残らない」と言うんですよね〜。
それは、師匠が日本酒がベストの状態になったタイミングで売っているからなのだと思います。
ちなみに師匠のお店で注文すると、「お酒の取り扱い説明書」が届くのですが、お酒によっては「冷蔵庫のコンプレッサーに当てて振動を与えるとよりおいしくなります」なんて書いてあります。。。

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こちらがその取り扱い説明書。

いろいろと書きましたが、基本的に日本酒を飲んで酔ってしまうのは日本酒そのものよりも自分自身の飲み方に原因があります。
お酒のせいにするのは簡単ですが、記事を読んでギクッとした人は、自分の飲酒スタイルをぜひ見つめ直してみてくださいね。

お酒アンケート&最近のお酒話

【定期的なお知らせです】
わたしがお酒と関わりながら、みんなに聞いてみたい!と思ったことをアンケートにしてみました。
結果はこちらのブログなどで、漫画やテキストにできればと思っております。

アンケートはこちらをクリックしてください。
(全20問、選択式ばかりだからサクサク答えられるはず!?)

お酒の飲み方や日本酒について聞いていますが、実は、特に「日本酒が好きじゃない」という人に聞いてみたい質問ばかりです(もちろん、お酒が大好きな人の回答も大歓迎です!)。
気が向いたらご回答、ならびにシェアなどどうぞよろしくお願いいたします。

アンケートの最後にリクエストも受け付けているので、もし何かあれば気軽にお書きくださいね。



先日、とあるお店で日本酒ナイトをさせていただきました。
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茨城県・来福酒造の凍結濃縮酒は、なんとアルコール度数25度
日本酒を凍らせると、水が先に氷になります。それを取り出し、アルコールとお酒の旨みをたっぷり含んだエキスを残したというもの。
はじめは焼酎のような味かな?と思っていたのですが、飲んでみてビックリ。ウマくて濃い日本酒の味で、思わずゴクゴク飲んでしまいました。
(分類としては雑酒になります)

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お師匠さんプロデュースの「日本酒に合う和菓子」も登場。
旨みたっぷりなので、ちびちび食べるのがオススメです。



上記アンケートの途中結果に基づいた記事をとあるサイトで紹介することになったので、公開されたらまたブログでも詳しくお話したいと思います。
アンケート回答は引き続き募集していますので、どうぞよろしくお願いします!