利酒ライターの肝機能向上トレーニング

お酒を中心に世界が回っています(※二日酔いでなく)。

2015年03月の記事

お酒と料理の良い関係【1】「美味しいお酒のマズイ飲み方」編

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先日発売となった『日本酒ぴあ』というムックにて、「利酒師ライターが推薦!日本酒がススム ワンコインおつまみ」というページを担当させていただきました。
そんなきっかけもあり、今回から何週かに分けて“お酒と料理の良い関係”についてお話したいと思います。

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日本人にとって、お酒と食事は切っても切り離せない関係にあります。
単独酒としての性質が強かったウイスキーも、日本に来たとたん「水割り」というスタイルが生まれたと言いますし、日本人は食べ物と一緒に楽しむという前提でお酒を飲むことが多いのです。

そんな日本人が作り出した日本酒というお酒は、とうぜん一緒に食べる料理と深〜い関係を持っています。

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以前、友人に利酒師の資格を持ってるよ〜と話したところ、
「ソムリエの人が使う、『スイカズラのような…』とかいう味の比喩表現って、どうやったらできるようになるの?」
と聞かれたことがあるのですが、個人的にはこの表現、できるようになる必要がないと思っています。

なぜなら
スイカズラってどんな香りだよ!
…って思う人がほとんどだからです。
せっかくお酒の魅力を語るのであれば、相手に伝わらないと意味がありませんよね。

日本酒の魅力を語る際に便利なのが、「このお酒にピッタリの料理は何か」を提示すること。
日本酒に特化した飲み屋さんで、メニューに「こんな料理と合います」などと書かれているのを見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

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しかし、我が師匠こと地酒みゆきや店主・的場照幸さんは、
「そのお酒に合う食べ物ではなく、そのお酒がマズくなる方法を知っているこそが、本当に美味しい飲み方を知っている
と語ります。

わたしは師匠からいきなりこんな抜き打ちテストをさせられました。

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どうでしょう。みなさんならなんと答えますか?

師匠は和歌山県・新宮の酒屋地酒みゆきやを営んでいますが、実は並行して経営している「食心奉」という飲食店歴のほうが、酒屋歴よりも長いんだそうです。

そんな料理のプロでもある師匠の言う“ちくわのマズイ食べ方”とは、「沸騰したお湯で一時間以上ゆでる」こと。
こうすると、ちくわの魅力であるところの旨みがすべて抜けてしまうため、全然美味しくなくなるのだとか。
なるほど、マズイ食べ方って、そのものの持つ良いところを潰してしまうという意味なんですね〜!(そういう意味で、いちごジャムは不正解…笑)
わたしはちくわに精通(!?)していないので、正しく回答することができなかったわけです。

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ちなみにここで、食心奉の日本酒メニューをちらっとお見せします。

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多っ!!!
100種類は軽く超えています(さすが酒屋が営む居酒屋…)。
しかもそれだけではなく、

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すべてのお酒に、味わいや飲むのに適したタイミング・温度帯などが記されています。
こんなに多くのお酒について熟知していることよりも、まずこんなメニューを作ろうとした情熱に頭が上がりません。

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甘いケーキには、苦いコーヒーがピッタリ。
でもそんなこと、誰だって知っています。
「相性の良いもの」を言うのは、意外に簡単なのです。

では、甘いケーキに合わない飲み物って一体なんなのでしょうか?
生クリームたっぷりのショートケーキなら、チーズケーキなら、ガトーショコラなら…。
きっと、ひとつひとつ違ってくることでしょう。

お酒を極めている人は、そのお酒の”悪いところ”をしっかり理解しています。
短所を知っているからこそ、それをカバーし、長所を最大限に引き出すことができるのです。

…ただし、冒頭の漫画のセリフを言うと、店舗の方に「なんだこの生意気な客は…」と思われる恐れがあるので、くれぐれもご注意くださいね。
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わたしが描いています

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このネタをTwitterに投稿したところ、酒飲み仲間のCさん(ウイスキーイベント回に登場)から
描きそうにないオーラ出してますもんね
と言われました。どんなオーラ!?

パネルにペンで描いた絵が画面に反映されるペンタブレットという機器があるんですが、
せっかくなのでご紹介すると、わたしはワコムの「Intuos pen & touch small」というやつを使っています。
ちなみに、お絵描きソフトはCLIP STUDIOです。
驚くほど使いこなせていません。

退屈な授業中にはノートの端に漫画を描き、自分が描いた漫画を読み返して暇を潰すという残念な学生生活を送っていたほど、昔から漫画を描くのが好きだったのですが(だいたいその日にあった面白いことをネタにしていた)、
「絵や漫画が上手な人はゴマンといるし、別に極めなくていいや〜」と特にアピールすることもなかった結果、いろいろな人に疑われるはめになってしまったようです。

あまりにも言われる機会が多いもので、漫画にしてみました。
(内輪ネタですみません…!)



最近のお仕事のお知らせです。

「おとなの週末」4月号
トマト特集にて、トマト料理のおいしいお店を取材させていただきました。
「週刊現代」3月21日号(発売日は3月16日)
“桜を肴に昼呑みの至福”という特集で、昼からお酒を飲みつつ桜を眺められるお店を取材させていただきました。

店頭でお見かけの際は、ぜひぜひご覧ください〜!

酒造好適米擬人化計画

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日本酒が何からできているのか、知っていますか?
そうですね、お米とお水ですね。

日本酒の材料には、多くの場合「酒造好適米」と言われる日本酒用のお米が使われています。
わたしたちが普段炊いて食べているお米と比較して、
・でかい
・外はガチガチ中はふんわり
という性質があるんですが、これらは日本酒を造るためにとても大切な特徴です。

酒造好適米にはいくつか種類があります。
では、お米によってお酒の味って変わるのでしょうか?

答えはYESでもあり、NOでもあります。
日本酒はさまざまな要素を組み合わせて造られるため、お米の種類だけでは味が決まりません。
ただ、お米によってそのお酒に“傾向”が生まれるのは確かです。
その傾向とは、どんなものなのでしょうか?

…なんだかマジメクサくてちょっと退屈になってきましたね。
というわけで、少しでもテンションを上げるために、代表的な酒造好適米を女の子に擬人化しながら説明したいと思います。



エントリーNo.1
山田錦ちゃん
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兵庫県出身、言わずとしれた酒造好適米の代表格。
どうして世の中には彼女を使ったお酒がこんなにも多いのか!?
それはズバリ、彼女が超優等生だから。
バランス感覚が良く、杜氏さんたちの言うことを真面目に聞いてくれる彼女は、どんなタイプのお酒にでも柔軟に変身してくれるのだ。

そんな彼女の悩みは、器用貧乏なところ。
クラスのみんなが、「彼女、優等生だけど個性がなくてちょっとツマンナイよね」と陰口を叩いていることに気づいているのだ…。
負けるな山田錦ちゃん!平凡だけれどマジメな君に、日本酒業界は支えられているのだ!



エントリーNo.2
五百万石さん
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新潟県出身、北陸のお酒といえば彼女が使われていることが多い。
雪国の出身とあって、とってもクールガール
彼女で造ったお酒は淡麗でスッキリ、のどごしも抜群。
日本海の繊細な味わいの魚たちと相性ピッタリだ。

そんな五百万石さんは、とてもせっかち
熟成させようとほったらかしにしていると機嫌を損ねて美味しくなくなってしまうので、新鮮なうちにさっさと飲むことをオススメする。



エントリーNo.3
雄町姐さん
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岡山県出身、ちょっぴりふくよかなセクシー熟女。
五百万石ちゃんとは逆に、彼女は大器晩成型
すぐに飲むのではなく、じっくりと熟成することでたっぷりとした旨みが生まれるのだ。
学生時代はおとなしくて目立たなかったアイツが、同窓会で久しぶりに会ったら色気ムンムンのお姉さまになっていた…という感じだ。

そんな酸いも甘いも噛み分けた大人のオンナである雄町姐さん、実はいろいろな酒造好適米の親でもある。
スナックのママ風に書いてみたが、実際のところ、いろんなお米の“ママ”なのだ。



エントリーNo.4
美山錦たん
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長野県出身。
北陸と東北のお米を交配している最中、突然変異によって生まれたという不思議ちゃん。
彼女のお酒はとても女性的
なで肩でふんわりとした口当たりの、まさにゆるふわ系だ。

ちなみに上記の長野弁は「たくさん飲んでくださいね~」という意味にしたかったんですが、間違っていたらごめんなさい。



以上、代表的な4つのお米の特徴を説明しましたが、先ほども述べたように、彼女たちだけで味が決まることはありません。
彼女たちは酵母や酛、作り方などによってさまざまなかたちに変身を遂げます。
ふんわり女の子らしい美山錦ちゃんが、いろいろなアイテムをゲットして変身した結果、ガチムチマッチョな雄々しい味わいのお酒に変身することだってあるのです!



品種改良が進み、彼女たち以外にも新たな酒造好適米が続々登場している昨今(まるで某キュアのようですね)。
ただのお米だった彼女たちが、蔵の中でどんな杜氏さんたちと出会い、どんなアイテムをゲットし、どんな敵と闘い、最終的にどんなお酒に変身するのか…。
これからお酒を飲むときは、そんな彼女たちのストーリーにぜひとも想いを馳せてみてください。

荒木町の本が出ました

すっかり更新が滞ってしまいましたが、生きております。
先日は福井へ日本酒&カニの旅に出て、これから和歌山・新宮の師匠のもとへ出発します。
また戻ってきたらレポートを書く予定です!

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ところで本日、「いまこそ行きたい!荒木町」というガイドブックが発売されました。
12月から先月まで毎日のように四谷・荒木町へ通い制作していた媒体です。

かつて松平容保公のお膝元であり、「体を売らずに芸を売る」花柳界として栄えた荒木町。
その今昔がぎゅっと詰まっています。

一つひとつのお店の紹介はコンパクトですが、毎日歩き、町の人一人ひとりと語り合いながらつくった書籍です。
書き込み式で、お得なクーポンもついているので、ぜひぜひ手に取って荒木町へ足を運んでみてください!

と、いうわけで、今夜はバスで大阪へ…。
そこから和歌山へ移動します。
日本でいちばん遠い酒屋さんを魅了する、とある酒造を訪れる予定です!
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